日本代表のワールドカップへ向けた最終準備となる6月シリーズが始まった。6月2日の初戦はパラグアイ代表に4-1と快勝。南米勢との連戦となる6日のブラジル戦に向けて、手にしたものをどう活かしていくべきか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が徹底的に語り合った。
■「過去最大」の最終ラインができる
――伊藤洋輝は後半にサイドバックから中央に移動しましたが、CBとしてはどうでしたか。
大住「後半は、少し怖がっている感じがあったよね」
後藤「サイドバックの時もそうだけど、ミスはある。初めてだから、当然のこと。もしも本当に本大会で使うつもりだとしたら、大住さんの言うようにこの6月の4試合でフル出場させないと間に合わないな。それはちょっと、ギャンブルが過ぎると思いますけどね」
大住「でも、賭けてみる価値はあるんじゃないの?」
後藤「賭けてみてうまくいかなかったら、どうするの?」
大住「それは確かに困るよね」
――登録が26人になるとしても、さすがにいきなり本大会はきついでしょうか。
後藤「26人になるなら、ありだと思う。将来のことも考えて入れておく選手が、2、3人はいるだろうから」
大住「他の選手のコンディション次第だけど、登録人数が23人でも入ると思うけどな。板倉滉は本当に、吉田麻也と冨安健洋に劣らないレベルになっていると思うんだよね。吉田と板倉のCBで、冨安を右、左に伊藤をサイドバックで起用したら、平均身長186センチくらいの最終ラインになるよ」
後藤「それは僕もすごく良いと思うんだ。そうしたら、ベルギーが2点リードされてから、いくら大きい選手を出してきても平気だよね」