さて、鹿島との試合はゲームの入りこそ、FC東京がパスを回す時間が長かったが、5分を過ぎると鹿島がボールを握り始め、両サイドアタッカーのファン・アラーノ(右)とアルトゥール・カイキ(左)にMFのディエゴ・ピトゥカらがローテーションしながらパスを回し、鈴木優磨が神出鬼没のポジション取りで東京守備陣を攪乱。次第にFC東京は押し込まれていった。
この前半の序盤戦は本当に激しくて緻密なポジション取りが続いた。互いに大きなミスをしないから、スペースを利用することも難しく、チャンスと言えば、鹿島がロングボールを使った場面くらいのものだった。
■張り切る要素は十分の両サイドバック
一方、FC東京の反撃は左右のサイドを使ったもの。
右サイドバックには長友佑都が入った。
前週の柏レイソル戦では違和感を感じたとかで後半途中で交代した長友。ミッドウィークの清水エスパルス戦は後半の10分ほどの出場にとどまっており、日本代表に招集されたものの、「大丈夫なのか?」と心配されていた。だが、鹿島戦で先発した長友は「少し張り切り過ぎではないか」と心配になるほど激しく上下動を繰り返した。まるで「日本代表でもまだまだできる」とアピールするかのような動きだった。
一方、左のサイドバックは小川諒也。先日ポルトガルのヴィトーリアSCへの期限付き移籍が決まったばかりで、ホーム味の素スタジアムでの試合はこれで最後という。
こちらも、張り切る要素は十分だった。