■負傷がありながら招集された吉田と冨安
2021年には、日本代表にだけ出場した選手でもオフを半減させられた。そしてオリンピックに出場した選手にはオフシーズンはほとんどなかった。吉田と酒井とともに、「オリンピック年代」でありながら日本代表でも不動のレギュラーだった冨安健洋(当時はボローニャ所属)を含めた日本代表の3人のレギュラーDFが、そろってことしにはいってから負傷や故障を繰り返しているのは、この日程と無関係だろうか。
そうした選手たちが、ことしもまた、オフシーズンの半ばを取り上げられ、日本代表の4試合に参加しているのである。酒井は所属の浦和でも完全に離脱しているため今回の招集は見送られたが、吉田と冨安は負傷をかかえるなか招集された。森保一監督としては、たとえ4試合のうち限られた時間しかプレーできなくても、「チームのコンセプト」を浸透させるためにも不可欠な存在と考えたのだろう。