■まだ続く「オフシーズンなし」
そして彼らの「オフシーズンなし」は、来年も続く可能性が高いのである。2023年には、AFCアジアカップが6月16日から7月16日まで開催されるからだ。中国の開催返上で、どこで行われるかまだわからないうえに、もしかしたら代表監督も代わっているかもしれず、どんな顔ぶれになるかなど誰にもわからないが、「日本代表」というくくりでいえば、3年連続満足なオフシーズンを取れないことになる。ということは、「4年間、休みなしで働く」ということを意味している。
ちなみに、アジアカップはカタールで行われた2011年大会から2019年のUAE大会まで3大会連続して1月に行われた。FIFAの規則で、「地域連盟」の選手権には、クラブは選出された選手を放出しなければならない義務があるから、「欧州組」はクラブの試合を休んで参加していた。しかし「国内組」にとっては「オフシーズン」の大半を失うことを意味していた。
日本だけの話ではない。昨年、1年遅れの欧州選手権(EURO)が6月11日から7月11日まで開催された欧州では、ことしの6月は、日本代表と同じような6月前半を丸々つぶす日程で「欧州ネーションズリーグ」の4節分が行われる。来年の夏には、ネーションズリーグの準決勝と決勝が行われるだけなので、出場する4チームを除く多くの国の代表選手たちが「久々のオフシーズン」を楽しむことができそうだが、それでも2020年の夏から3年間ほぼ「走りどおし」の状態なのだ。