■関東リーグを侮るべからず

 現在関東リーグで戦っている東京ユナイテッド、東京23FC、そして今シーズンから関東1部に昇格した南葛SCにとっては、関東リーグを勝ち抜いてJFLに昇格することも難事業だ。

 なにしろ、関東リーグ1部には東京の3チーム以外にも、千葉県のブリオベッカ浦安やVONDS市原FC、栃木シティFCなど本気でJFLへの昇格、そしてJリーグ加盟を目指しているチームが目白押しで競争は激しい。

 今シーズン、関東リーグ1部に昇格したばかりの南葛SCは稲本潤一今野泰幸関口訓充といったかつてJ1リーグで活躍した選手多数を獲得して注目を集めているが、第5節までを終了した時点で2分3敗、10チーム中9位と苦戦を強いられている。

 関東リーグというのは、それほど勝ち抜くことが難しいリーグなのだ。

 JFL昇格のためには全国各地の地域リーグ優勝チームを集めた「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ」で2位以内に入る必要があるが、そのチャンピオンズリーグに出場するためには、様々な例外はあるものの基本的には関東リーグ1部で優勝しなければいけないのだ。

 そして、チャンピオンズリーグ自体も非常に複雑なレギュレーションの下、中1日の連戦で勝敗を決する大会なので勝ち抜くことは至難の業となる。クリアソン新宿のように、関東リーグ1部をわずか2年で通過するというのは奇跡に近いと言ってもいい。

 いずれにしても、東京はそれほど簡単にロンドンにはなれそうもないのである。

 

(※)クリアソン新宿は5月16日、10月9日のJFL第24節の鈴鹿ポイントゲッターズ戦を新宿区の国立競技場で開催すると発表した。

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