各国の首都には、サッカーのビッグクラブがつきものだ。日本の首都・東京にも、J1だけではなくさまざまなカテゴリーで戦うクラブが存在する。やはり多くのクラブが集うロンドンのように、東京が「サッカーの大都市」になる日は来るのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■土地取得が難しい東京
東京都のクラブが、将来Jリーグ入りを目指すとすれば、スタジアム問題は大きな障害になる。
武蔵野が、かつて武蔵野シティFCとしてJ3リーグ加盟を目指していた時期にも、スタジアム改修は大きな問題となった。武蔵野市立陸上競技場は武蔵野市役所の目の前にあるスタジアムだが、メインスタンド以外は今でも芝生席だけで夜間照明もない。そして、武蔵野市はスタジアム改修には消極的だった。
東京都内では、他競技と競合することもあるので自治体(市や区)がサッカークラブに優先的にスタジアムを使用させることも、サッカークラブのためにスタジアム改修をすることも難しいのかもしれない。だからといって、自治体以外の主体がスタジアムを新設するとしても、それに適した土地の取得は相当に難しい。