■守護神がチームを救った

 チャンピオンズリーグの出場権争いを繰り広げているセビージャと対峙したマジョルカは、セルヒオ・リコに替わって出場したゴールキーパーのマノロ・レイナが大当たり。5バックながら次々とパスを通されてピンチを迎えるものの、守護神がチームを救った。

 後半になると、ベダト・ムリキへのロングボールを軸にしつつ、攻撃を窺うセビージャがチャレンジすればショートカウンターでも応戦、という形を見せ、ゴールこそ生まれなかったものの5バックで守備的に戦う中では及第点以上となる攻撃を見せた。

 そして0-0で迎えた74分、久保がアンヘル・ロドリゲスとの交代で登場。この日はイ・ガンインは起用されず、アギーレ監督が許容できるリスクはいつもよりも少なかった。 

 登場してすぐにイエローカードを引き出した久保だったが、今のマジョルカでは結果以外に何の意味も持たない。

 84分には左サイドでドリブルし、ペナルティエリアにカットインしようとしたところでディフェンダーのブロックとぶつかったが、ノーファウルの判定に。真正面からぶつかる形となった久保は顔を押さえて倒れ笛を誘発しようとしたが、失敗に終わった。

 グラナダ戦ではボールを奪われた際にファウルを取ってもらえると決めつけてプレーに復帰せず、そのままチームが3点目を奪われる、ということがあったが、この日も悪い癖が顔を覗かせた。久保が倒れると、ダニ・ロドリゲスは手を広げて主審にファウルをアピールしたものの、それよりも近くにいたムリキは呆れ顔に。

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