■豪華絢爛なMF・DFとその補強ポイント
シティのサッカーにおいて核となる中盤には、ケビン・デ・ブライネやベルナルド・シウバ、ロドリ、イルカイ・ギュンドアン、フェルナンジーニョらワールドクラスの選手が揃っている。それでも、守備的なMFとして躍動するフェルナンジーニョは今季限りで退団を表明。このままでは中盤の底を専門とする選手がロドリのみとなってしまうため、フェルナンジーニョの後釜確保に動く可能性も考えられる。
とはいえ、シティは今季4-3-3だけでなく4-2-3-1も頻繁に採用し、ロドリの隣に相方を置く形で守備の負担を軽減。戦術次第ではフェルナンジーニョの継承者を獲得する必要はないかもしれない。
そしてシティはFW、MFに匹敵するほどDF陣も豪華だ。CBにはルベン・ディアス、アイメリック・ラポルテ、ナタン・アケ、ジョン・ストーンズという守備にもビルドアップ能力にも長けた選手が多くいる。
そしてSBにはカイル・ウォーカー、ジョアン・カンセロ、オレクサンドル・ジンチェンコという世界的なDFがいる。しかし、カンセロやジンチェンコ、アケが左SBを務める一方で、右SBでウォーカーに匹敵するパフォーマンスを披露できるのはカンセロくらいしかいない。
先日行われたレアル・マドリードとのチャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグではウォーカーとカンセロをともに欠き、左SBではジンチェンコが圧巻のプレーを見せたものの、右SBにはストーンズとフェルナンジーニョを起用することになり、ビニシウス・ジュニオールの得点を許してしまった。
これまでシティの右SBとして主力を張ってきたウォーカーも今月で32歳。グアルディオラ監督としてはカンセロを主に左で使いたいために、ウォーカーの後釜確保は急務と言っていいだろう。
とは言っても、そのウォーカーが務める右SB以外は控え選手もワールドクラスの選手が揃うシティ。前述した通り、ハーランド獲得がほぼ決定的したことでCFのチョイスが潤いゴールへのルートも増えたため、来季はさらに得点力アップが見込まれる。
プレミアリーグのみならずヨーロッパを席巻するシティは、果たして来シーズンどのようなサッカーで我々を驚かせてくれるだろうか。