【ラ・リーガ分析】本当に「必要」な人材はハーランドやレヴァンドフスキなのか?【バルセロナの補強策に浮かび上がる「疑問」と「矛盾」】(1)の画像
バルサが求める人材とは 写真:AP/アフロ

 世界的名門クラブであるバルセロナが、再起への道をたどろうとしている。監督には、クラブOBのレジェンドを呼び寄せた。少しずつではあるが、補強も施し、この夏にも新戦力を迎えようとしている。ただし、その足取りは正しい方向へと向かっているのか。

■息を吹き返させた「監督シャビ」

 バルセロナは、前進しているのだろうか。

 佳境に入った2021-22シーズン、バルセロナはリーガエスパニョーラで上昇している。来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得を目指して、チームは一丸となっていった。

 だが、独走優勝を果たしたレアル・マドリードに大きく水をあけられた。今季のチャンピオンズリーグでは、バイエルン・ミュンヘンベンフィカ相手に苦杯を舐め、グループステージ敗退に追い込まれた。さらに、チャンピオンズリーグから回ることになったヨーロッパリーグでも、フランクフルトに完敗してベスト8で大会を去っている。

 バルセロナは今季途中に監督交代を行った。ロナルド・クーマン前監督が成績不振を理由に解任され、シャビ・エルナンデス監督が就任した。レジェンドの帰還に、バルセロニスタ(バルセロナファン)は期待感を募らせていた。

“監督シャビ”の誕生で、確かにバルセロナは息を吹き返した。このクラブの何たるかを熟知している男は、ベテランと若手をミックスさせたチームをまとめ上げ、多くの選手の調子を上向かせた。ボールを保持して、攻撃的に戦う。そのバルセロナ本来のスタイルを取り戻した。スペイン代表の新たな背番号10であるペドリ・ゴンサレスを絶対的な中心選手として、バルセロナ加入後度重なる負傷に苦しめられてきたウスマン・デンベレを両利きの快速ウィンガーとして復調させた。

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