■サポーターとクラブに求められる我慢
たしかに、そのような諸事情を考えれば、「今は結果よりも、チームの成長度を見てほしい」というアルベル監督の気持ちはよく理解できる。
現有戦力をほとんどそのまま使いながら、新しいスタイルへの変換を図るというのは困難な仕事であり、時間がかかるのはいたし方がないのだ。FC東京のサポーターの皆さんには、少し長い目で見てあげてほしい。
ただし、プロチームの監督は常に結果を出すことが求められる。アルベル監督本人が言ったように、来年になったら結果が問われるのも事実だ。
さまざまな共通点がありながら、まったく違うアプローチでチーム強化に取り組んでいるのが、アルベル・プッチとリカルド・ロドリゲスという2人のスペイン人指導者だ。
どちらがより早く結果(=Jリーグのタイトル)を出すのか……。まったく対照的な強化方針を比較することも含めて、これからも興味深く見守っていきたいものである。