■町田の鍵を握る「ボックス」
それが「ポポヴィッチ効果」のせいなのかは別として、最近の町田の試合は攻守ともにとてもアグレッシブだ。
今シーズンの町田の陣容を見ると、中核はセンターバックの深津康太と高橋祥平。そして、ボランチの高江麗央、佐野海舟の4人によるボックスのようだ。
深津は今年の夏で38歳になる大ベテランで2009年に町田に加入し、2年間東京ヴェルディでプレーしたものの、2013年に町田に復帰。まさにクラブのレジェンドの一人だ。
そして、高橋祥平は東京Vの下部組織育ちでそのまま東京Vのトップチームに昇格。その後、いくつものクラブを渡り歩いて、今シーズンから町田に加わった経験豊富な30歳(今年の秋に31歳)である。
一方、ボランチの2人は東福岡高校出身の高江が23歳(6月に24歳)、佐野は米子北高校出身で高校卒業と同時に町田に加入して3年目のクラブ期待の若手で21歳。ベテランのCB2人の前に、若いボランチ2人が並ぶ形だ。
2022年シーズン開幕直後は、このCBとボランチの4人の存在感が大きく、重心は下がり目だった。「安定感はあるが、さて攻撃面はどうなるのか……」と思ってみていたのだが、最近は攻撃が大幅に改善されてきている。