いよいよ佳境に差し掛かってきたプレミアリーグ。3位のチェルシーすら優勝の可能性は残されておらず、シティとリバプールの一騎打ちとなっている。両チームの勝ち点差はわずか「1」で、残すはあと4試合のみ。
いまやプレミアリーグにとどまらず、ヨーロッパの「新2強」といっても過言ではない両チームの注目選手やフォーメーション、戦術、そして優勝争いの行方について見ていこう。
■ここ5年で4度目のリーグ優勝へ…世界最高の万能型MF擁するシティ
現在、首位に立っているシティ。日本時間5月1日に行われたリーグ第35節のリーズ戦では、序盤は苦しみつつも結果的に4-0で圧勝。先に試合を行い勝利していたリバプールとの勝ち点差をキープしている。
今シーズンの基本フォーメーションは4-3-3もしくは4-2-3-1。システムを多様に使い分けるというよりも、この2つのシステムを軸に、対戦相手によってメンバーと戦術を細かく変更していくスタイルだ。
ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で最先端のポジショナルプレーを展開。5レーンのなかで選手が次々にポジションチェンジしつつも全体のバランスを崩さない、絶妙なローテーションを基にポゼッションを実行して相手を苦しめる。
そんなシティの中核を担うのは、ベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ。ワールドクラスの技術、グアルディオラ監督の下で鍛えられた戦術眼、屈強なフィジカルを兼備する17番の特徴は、その万能性だろう。
サイドに流れればデイビッド・ベッカム顔負けのクロッサーになり、ゴール前に顔を出せばスコアラーになり、カウンター時にスピードに乗れば一流ドリブラーへと変身。あらゆるタスクを世界最高水準でこなせるMFだ。すでに今季の公式戦ではゴール数とアシスト数を2桁に乗せており、攻撃の中心となっている。
真の万能型MFは、シティをここ5年で4度目のリーグ優勝へと導くことができるだろうか。