■世界的な人気の拡大

 さてこのゲームは欧州各地で爆発的な人気を博し、ドイツを経て1950年代にはアメリカでも広まり、1970年代に大流行した。アメリカでは「フーズボールfoosball」という名で広まったが、それはドイツ語の「tischfussball(テーブルサッカー)」から生まれたものだという。

 1940年代には、欧州で組織的な競技会まで行われるようになっていた。そしてアメリカでは、1975年に「フーズボール」のプロツアーまで始まった。賞金総額数百万ドルの魅力につられて、欧州からも数多くの「プレーヤー」が参加したという。そうした国際的な交流のなかで、2002年にはついに国際テーブルサッカー連盟(ITSF)が組織されるのである。設立総会はオーストリアのオーバーヴァルトで行われ、ベルギー、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、イタリア、英国、アメリカの8か国が参加、本部はフランスのナントに置かれることになった。

 ITSFは競技規則を定め、さらに「公認テーブル」を定めた。公認されたのは、フランスのボンジニー社製、イタリアのガルランド社製、ロベルト・シュポルト社製、アメリカのトルネード社製、そしてドイツのレオンハルト社製のものだった。またこれらとは別に数社製のゲーム台を各国国内競技用として認定した。

 現在、ITSFには「認定会員」として26か国の「テーブルサッカー協会」が登録されているが、「準認定会員」も32か国あり、世界的な交流が行われている。日本も「日本テーブルサッカー協会(JTSF)」が認定会員となっている。

(3)へ続く
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