■「原さんが来たから安泰ではない」
大宮アルディージャの霜田正浩監督とはＦＣ東京と日本サッカー協会で共闘した間柄だ。霜田監督は「僕も昨日聞いてびっくりしました。それはびっくりですよ」と、驚きの人事だったことを明かしつつ、周囲の空気は敏感に察している。
「つながりがあるとみられてもしかたがないなと思うし、そういうふうに感じる方がたくさんいるかなと思っていますけど、大宮が原さんを呼んだ事実と、僕が昔一緒に仕事をしていた人が来たという事実だけです」と、あくまでもクラブ主導の人事であることを明言した。
さらに「原さんが来てくれたから僕が安泰な雰囲気はないし、僕もそう思っていないし、そういうことをする人でもないです」と、互いにプロフェッショナルとして仕事を進めていくことも強調した。
原氏の就任は前向きなニュースと言えるが、だからといってドラスティックに状況が変わるとは考えにくい。霜田監督は「やらなければいけないのは僕ら現場」と表情を引き締め、千葉戦に向けて自信を奮い立たせる。
「結果に対する責任を感じているなかで、自分が何をするのが一番チームのためになるのかを考えれば、まだまだ僕を信じてくれている人がひとりでもいるなら戦わないといけない。僕がファイティングポーズをちゃんと取らないと、選手たちを鼓舞することもできないと思っているので、まだまだ戦うつもりでいます」
ユン・ジョンファン監督就任３年目の千葉は、３バックを形成する新井一耀、チャン・ミンギュ、鈴木大輔がＣＫやパワープレーから得点をあげている。９試合で７得点と決定力に課題を残しているが、長身の３バックを活用したリスタートに警戒しなければならない。ＣＫやＦＫを不要に与えず、ゾーンディフェンスの対応に細心の注意を払いたい。
千葉戦で勝利をつかめないと、２００３年以来の１０試合連続勝利なしとなる。大宮がシーズン初勝利を目ざす一戦は、１６日１４時にＮＡＣＫ５スタジアムでキックオフされる。
