■グループＦではモロッコとも「因縁」あり

大住「ベルギーの監督も代わっていないしね。だから、今度は最初からパワープレーを仕掛けてくるかもしれないよ（笑）」

後藤「日本も試合開始から背の高い選手を並べてしまおう（笑）。４年経って、同じ相手と対戦したらどうなるのか、見てみたいよね」

大住「森保一監督が一番楽しみにしている対戦相手だと思うよ。尊敬する西野朗監督を超えることができるか、が懸かってくるからね」

後藤「いやいや、これまで通り、目の前の試合に集中してもらいましょう」

大住「当時のベルギーは、準々決勝で当たるブラジルのことばかり考えていたんだよね。それで慌てることになった」

――グループＦにはモロッコがいて、元日本代表指揮官のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が率いています。

後藤「モロッコが来ても因縁の対戦になるね」

大住「カナダとも２００１年のコンフェデレーションズカップで対戦したことがあるよ。率いていたのは、元浦和レッズ監督のホルガー・オジェックだった。いろいろと因縁はあるものだね」

（7）へ続く
  1. 1
  2. 2
  3. 3
大住良之

おおすみよしゆき

大住良之

1951年神奈川県横須賀市生まれ。中学1年生のときに校内誌の編集部にはいり、中学３年からはかけもちでサッカー部でも活動。大学卒業４年生の1973年から『サッカー・マガジン』編集部で働き、1982年以降はトヨタカップなどのチーム取材で欧州と南米の強豪クラブを取材。1988年にフリーランスとなる。以後は日本代表とＪリーグの取材が中心となるが、ワールドカップは1974年ドイツ大会から、オリンピックは1996年から取材。『東京新聞』や「日経電子版」などコラムを書く一方、1984年以来東京の女子サッカークラブ「ＦＣ　ＰＡＦ」の監督を務める。ＪＦＡ公認Ｃ級コーチ、サッカー４級審判員。

後藤健生

ごとうたけお

後藤健生

１９５２年東京生まれ。１９６４年１０月に東京五輪で初めてサッカーを観戦（ハンガリー対モロッコ）。以後、「日本サッカー冬の時代」にも飽きもせずにサッカーを見続けてきた。１９７４年、初めてＷ杯を現地生観戦。ベッケンバウアーとクライフの対決を見届ける。主な著書に『日本サッカー史――日本代表の９０年』（２００７年、双葉社）、『国立競技場の１００年――明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』（２０１３年、ミネルヴァ書房）、『森保ジャパン　世界で勝つための条件―日本代表監督論』（２０１９年、ＮＨＫ出版新書）など。