サッカー日本代表はワールドカップ・アジア最終予選を戦い終え、B組2位での本大会出場が決まった。すでに出場権を手にしていた3月29日の最終戦では、ベトナム代表を相手に1-1で引き分けた。11月に始まるカタール大会への第一歩であるはずだった試合から、そこに至る道のり、さらに本大会でのどんな展望が描けるのか。サッカージャーナリスト・大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■これまでとは違う本大会への準備
――今回の本大会への準備は、これまでになく難しいものになりそうです。
後藤「これまでは予選突破した後にコンフェデレーションズカップがあって、世界の強豪との対戦で“アジアとは違うんだ”と気付くセレモニーが毎回あった。今回は、それがない」
大住「直前の11月にどれだけ準備できるか、本当に分からないからね」
――ベトナム代表戦後に吉田麻也が、9月は開幕直前だから、本大会へぶっつけ本番みたいなものと話していました。
後藤「9月は試合するにしても、パッと集まって試合をする形でしょ。ヨーロッパで強化試合をするということだから、多くの選手にとっては移動がなくて良いかもしれないけど、一緒にトレーニングする時間がたくさんあるのは6月。4試合できるし一緒にいる期間が長いから、ここでちゃんとチームづくりをして、9月はその再確認ないしブラッシュアップだよ。だから6月が肝であり、どういう相手とマッチメイクできるかも含めて、すごく大事だよ」