「チームづくりには時間がかかることが明白になった」「堂安律と鎌田大地も試せる6月が肝」【ワールドカップ最終予選から続く日本代表「新たなるRoad to Qatar」の激論】(3)の画像
堂安はW杯に行けるか 撮影:渡辺浩樹

 サッカー日本代表はワールドカップ・アジア最終予選を戦い終え、B組2位での本大会出場が決まった。すでに出場権を手にしていた3月29日の最終戦では、ベトナム代表を相手に1-1で引き分けた。11月に始まるカタール大会への第一歩であるはずだった試合から、そこに至る道のり、さらに本大会でのどんな展望が描けるのか。サッカージャーナリスト・大住良之と後藤健生が激論を交わした。

■準備試合は6試合のみ

――大住さんは、今回のベトナム代表戦からも見えてきたものもある、とおっしゃっていました。

大住「チームをつくるには時間がかかる、ということだよね。現在の日本代表のベースになるメンバーは去年のオーストラリア戦から6試合、我慢して使ってきた。だから、こなれているのは当たり前だよね。1、2人欠けてもどうにかなるだけのバックアタックはいるけど、これだけ入れ替えると全然違うチームになってしまう。去年の6月のセルビア代表との親善試合を思い出したよ。オリンピック組を抜かれて試合したんだけど、当時もこんな感じだったでしょ。後藤さんが言うように、現在のチームをベースにして、もう少し良いパーツはあるかと、ひとつずつ試していくしかないよね」

後藤「改善するならここ、この選手がいない場合はこうしようというのを、積み重ねていくしかないわけだよ。そうしたいんだけど、準備試合は6月と9月に6試合あるだけ。7月にE-1選手権があるけど、出るのは国内組だけだから」

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