■3月24日/ワールドカップ アジア最終予選 オーストラリア 0-2 日本(シドニー)
三笘薫の劇的な2ゴールでW杯出場権を獲得した、W杯最終予選のオーストラリア戦。シドニーでのこの一戦は、2-0というスコア以上に厳しい戦いとなった。DAZNで放送された映像からは分からない、現地で取材したからこその厳しさを伝える。
日本代表選手たちが、オーストラリアに入国し始めたのは3月20日だった。この日、国内組8人とFW浅野拓磨(ボーフム)とMF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)、MF板倉滉(シャルケ)、MF田中碧(デュッセルドルフ)の海外組4人が現地入りした。ただし、国際状況などもあって、たとえば三笘は20時間ほどの移動時間がかかったことを明かしている。それによる疲労は間違いなくあったはずだ。
21日には海外組8人、22日には残る8人が入国した。ただし、そのうち2人が入国した時間は22時30分。試合前々日の深夜にやっと現地入りできたことになる。しかも、この8人のうち3人が試合に先発しているのだ。
前半、決定機を何度か迎えた南野拓実も、22日に入国したうちの一人だ。ピッチの上でのチーム練習に参加できたのは、試合前日の公式練習のみ。代表チームにとって練習時間の短さは悩みのタネとなるが、大一番を前にしてもそれは変わらなかった。