■3月24日/ワールドカップ アジア最終予選 オーストラリア 0-2 日本(シドニー)
三笘薫の劇的な2ゴールでW杯出場権を獲得した、W杯最終予選のオーストラリア戦。シドニーでのこの一戦は、2-0というスコア以上に厳しい戦いとなった。DAZNで放送された映像からは分からない、現地で取材したからこその厳しさを伝える。
決戦の舞台となったスタジアム・オーストラリアに集まった観客は、4万1852人。8万人が入る会場だったため満員というわけにはいかなかったが、4万人という観客の“圧”はすさまじかった。声を出しての応援が許されていたため、チャントや声援によっては声を聞き取るのが困難なほどだった。
DAZNの映像では森保一監督の指示が聞こえたが、それは、近くに集音マイクがあったから。大雨が降っていたこともあって、声を通すのは困難だった。
その環境は両チーム同じだが、オーストラリアの攻撃時に勢いが強まり、日本がボールを持った瞬間、あるいはファールをした瞬間に大きなブーイングが起こった。あれほどの“圧”があれば、主審の判断にも影響を与えるのではと心配したほどだ。映像でも声援そのものは聞こえたが、現地でのそれは振動を感じるほどのものだった。
ちなみに、今季のJリーグで最多入場者数の試合は鹿島―川崎で2万7234人。ただし、声を出しての応援はできない。その1.5倍以上の観客が集まり、そして声を出して応援したのだ。