■カタールW杯では「過去最高の成績」を目ざす
2021年3月24日は、日本サッカー界の歴史に刻まれる一日となった。アウェイのオーストラリア戦に2対0で勝利し、日本は通算成績を7勝2敗の勝点21とした。残り1試合で3位のオーストラリアとの勝点差を「6」とし、グループ2位以内に与えられるW杯出場権を獲得したのだった。
7大会連続7回目の出場をつかみ取った最大の理由は、昨年10月のシステム変更にあっただろう。
10月7日のサウジアラビア戦に0対1で敗れ、3試合目で早くも2敗目を喫すると、森保一監督は5日後のオーストラリア戦に4-3-3で臨んだ。2018年9月のチーム結成から4-2-3-1を主戦術としてきたなかで、もはや1敗もできない大一番でシステムに手を加える──いま振り返っても、大きなリスクを伴うものだった。
しかし、指揮官の決断は奏功する。オーストラリアに2対1で競り勝つと、6連勝を記録してカタールへ辿り着いたのだった。
カタールワールドカップに臨む日本は、「過去最高の成績」を目標としている。ベスト16の壁を越え、世界の8強に食い込む、ということだ。
そのために、何が必要なのか。