■大迫不在でもシステムは4-3-3で
今回のオーストラリア戦のメンバー選考で、もうひとつ考慮すべきは「時間」だ。
最終予選を戦うのは、およそ1か月半ぶりだ。加えて、全員が揃っての練習は前日だけである。チーム全体での準備の時間が限られており、変更点はできるだけ少ないほうがいい。大迫が不在のうえにシステムも変えるとなると、確認事項が増えてしまう。構築されてきた連携を最大限に生かし、混乱を避けるためにも、4-3-3のシステムを維持するのだ。
GK権田修一は変わらず、右SBは山根視来を起用する。酒井の不在の手当として、長友佑都を左SBから右SBへ動かし、左SBに中山雄太を起用するオプションもある。ただ、通常とは違うポジションでプレーする選手をできるだけ減らす前提で、最終予選に出場経験のある山根を右SBで、長友を左SBで起用する。ポジションを可能な限りいじらないのは、前述したように確認事項を増やさないためだ。
右CBはケガから復帰の吉田で、左CBには谷口彰悟を起用する。谷口ではなく板倉滉の起用も考えられるが、どちらがピッチに立っても不安はない。ここでは川崎フロンターレでともにプレーした守田や田中碧らとの連携を生かせることから、谷口を先発とした。
中盤は不動のトリオだ。アンカーに遠藤航を置き、守田と田中をインサイドハーフに並べる。
3トップは右から伊東、上田綺世、南野とした。CFは浅野拓磨や林大地も候補にあがるが、相手CBとフィジカルでバトルできる上田を先発で起用し、浅野と林は交代カードとした。3人のなかで最長身の上田には、守備のリスタートでも役割を託せる。