■岩尾・馬渡のリカルドチルドレンが躍動
スコア上では結果の出ていない浦和だが、試合内容は決して負けていない。
連戦などの影響でコンディションが上がり切らず、後半はギアが下がって相手に主導権を渡してしまうこともあったが、前半はほとんどのゲームで圧倒。確実にリカルド・ロドリゲス監督のチームとしての完成度は上がっている。
そのなかで躍動しているのが、かつてリカルド・ロドリゲス監督の指導を受けた新戦力の岩尾憲と馬渡和彰だ。
岩尾は富士フイルムスーパーカップからいきなり2CHの一角としてプレーし、なんなく適応していることを見せつけた。開幕後も的確なポジショニングと長短のパス、味方への指示などでチームに貢献。徳島ヴォルティス時代と同じように、中盤でタクトを振るいつつビルドアップの潤滑油として機能している。
馬渡は5年ぶりにリカルド・ロドリゲス監督の下でのプレー。その存在感を遺憾なく発揮しているが、最も大きく貢献しているのがセットプレーの部分だ。正確なキックを持つ馬渡はCKもFKもキッカーを務めており、第10節川崎フロンターレでは岩波拓也の先制点をアシスト。さらに、今シーズンリーグ初勝利を挙げた湘南ベルマーレ戦ではダメ押しゴールも記録し、チームの攻撃面に寄与している。
迎えた3カ年計画のラストイヤーでリーグタイトルを獲得するためにも、リカルド・ロドリゲス監督のサッカーを経験した彼らの活躍は欠かせない。