■ロシアが「法」に訴える大きな矛盾

 この決定に対して、スパルタクは「受け入れ」を表明したものの、ロシア・サッカー連合(RFU)はCAS(スポーツ仲裁裁判所)に対して異議を申し立て、CASもこれを受理した(対応の違いは、スパルタクというクラブが旧ソビエト連邦時代から民間のクラブとしてディナモやCSKAなどの“政府系”クラブと対抗してきた歴史とも関係するのかもしれない)。

 たしかに、FIFAがロシアを除外する法的な根拠は曖昧だが、そもそも国際法違反の侵略戦争を開始し、医療機関などの民間施設や原子力発電所を攻撃するなど様々な戦争犯罪を犯しているロシア側が「法」に訴えることには大きな矛盾を感じざるをえない。

 第2次世界大戦の時には「戦争責任」を問われたドイツや日本はIOCやFIFAから資格を停止された。ロシアに対しても、これと同様の措置が取られても不思議はないだろう。

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