「怪しげなカネ」に頼ってきたサッカーとスポーツ界を待つ未来(1)ウクライナ侵攻で「サッカーから消えるロシア」チェルシー売却におけるアブラモビッチの本音の画像
チェルシーファンの間にも不満は広がる 写真:AFP/アフロ

 ロシアのウクライナへの軍事侵攻は、世界中に大きな影響を与えている。そのネガティブな波動は、サッカーやスポーツ界にも及ぶ。今後をも大きく左右し得るが、その痛手は自ら招いたものでもあると、サッカージャーナリスト・後藤健生は説く。

■スポーツ界で進むロシアの締め出し

 サッカーの世界から、次々と「ロシア」が消えてゆく。

 2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵略戦争。この事態を受けて、EU(ヨーロッパ連合)やNATO(北大西洋条約機構)加盟諸国を中心にロシアに対するさまざまな形での制裁が始まった。ロシアの経済はいずれは壊滅的な打撃を受けることだろう。

 そして、スポーツ界でも“ロシア締め出し”の動きが進んでいる。

 IOC(国際オリンピック委員会)は2月28日に各競技連盟に対してすべての競技の国際大会からのロシア、ベラルーシの除外を要求。これを受けて、当初は消極的な反応を示していたFIFA(国際サッカー連盟)やUEFA(ヨーロッパ・サッカー連盟)も「ロシア除外」を決定。

 カタール・ワールドカップ予選でプレーオフに勝ち残っていたロシア代表の除外(不戦敗)が決まり、ヨーロッパリーグのラウンド16進出を決めていたロシアのスパルタク・モスクワも大会から除外された。

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