2020年3月に長男を出産した後、現役に復帰したが、負傷もあって途中交代で何試合か出場しただけだった岩清水は、「夢だった」という2歳の長男を抱いての入場を果たした。長男の誕生日である3月3日にちなんだ背番号「33」を付けたお揃いのユニフォームを身に着けて入場した岩清水は集合写真撮影を終えて「母の顔」から「アスリートの顔」に切り替えて試合に入った。

 そして、村松智子とCBでコンビを組んで、豊富な経験に基づいたポジション取りの上手さで守備のお手本のようなプレーを連発した。

■岩清水が見せた圧倒的な存在感

 試合はベレーザが一方的にボールを保持する展開で、長野の攻撃の機会は少なかったが、岩清水は相手のカウンターのコースを読み切って、最善のポジションに最善のタイミングで入って相手の攻撃を遮断する。相手の攻めのスピードに合わせ、ボールが前線の選手に入るタイミングでしっかりと相手に寄せることができるのだ。しかも、立ったままボールを奪えるので、奪ったボールを余裕を持って前線に送ることができる。

 また、岩清水はセットプレーの場面ではヘディングシュートで長野ゴールを脅かす場面もあり、圧倒的な存在感を見せつけてスタンドの観衆を唸らせた。

 一方の宇津木は89分に交代出場したのでプレー機会はほとんどなく、顔見世に終わったが、若い選手が多いチームの中で岩清水や宇津木のような経験豊富なベテランが存在するのはチームとして非常に心強いだろうし、若い選手の成長のためにも2人の存在の意味は大きいだろう。

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