■江坂任「スペースの共有が４人でできた、素晴らしい崩し」
浦和は２点を決めて湘南を破ったが、この２得点には２つの共通点があった。一つ目はスルーパスだ。１点目は江坂のスルーパスに大畑が反応し、そこからのクロスがアシストとなった。２点目は、明本が馬渡に通したスルーパスがアシストとなった。
１点目について江坂は、「自分が前を向いた瞬間にタカ（関根）がパスコースを作ってくれましたし、そのパスコースに相手が食いついた分、（湘南の）背後が空いて、（大畑）歩夢も良いタイミングで走ってくれました。スペースの共有が４人でできた、素晴らしい崩し」と説明したが、リカルドサッカーをやるうえで、「スペースの共有」は一つのテーマだ。
スルーパスを通す際、出し手の技術とアイデアも必要だが、それをチームとして共有して動けることが、このチームでは必要となる。スルーパスが２得点に絡んだことは、１１人が同じイメージを描けていることの証でもある。
もう１つの共通点は、サイドバックが得点に絡んでいることだ。１点目は左サイドバックの大畑がアシストを記録し、２点目は大畑に代わって左サイドバックに入った馬渡が得点を記録した。最終ラインからオーバーラップをして得点に絡んでいることも、イメージの共有の証拠だろう。
