J1リーグ第3節 ガンバ大阪―川崎フロンターレ
3月6日(日)|15:00 パナソニックスタジアム吹田
昨季はコロナ禍の被害をもろに受けたガンバ大阪だが、一昨年は2位になったように、地力は高いチームである。ホームでの王者討ちで、再起の勢いを上げたいところだ。
互いに力がある同士の戦いで、鍵になるのは指揮官が用いる策だ。片野坂知宏監督は大分トリニータを率いていた昨季の第7節で、普段の3バックから4バックに布陣を変えて川崎に挑んだ。後半から3バックに戻し、0-2で敗れてもいるが、天皇杯準決勝でも4バックで川崎に挑戦。引きずり込んだPK戦の末、川崎を倒すことに成功している。
今季のG大阪は3バックで戦ってきたが、ミッドウィークのルヴァンカップ大分トリニータ戦では4バックの布陣を用いた。理由について片野坂監督は、4-3-3のフォーメーションの相手に対して、守備でハメにいったと明かしている。奇しくも古巣との対決ではあったが、新監督が率いる「新生・大分」をしっかり分析し、策を練ったということだ。
顔ぶれは変わっているものの、川崎は4-3-3のフォーメーションを崩していない。片野坂監督の頭には、しっかりと王者打破のプランがあるはずだ。
片野坂監督の下、限られた戦力で奮闘する大分が称賛された「カタノサッカー」とは、スタイルそのものというより、練られた戦術とその遂行を指されたものだ。新生G大阪も、その「カタノサッカー」習得に励んでいる。
奇策が勝るか、王者が横綱相撲で跳ね返すか。興味深い一戦だ。
■ガンバ大阪
8位 勝ち点3 1勝0分1敗 2得点3失点 得失点差-1
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
ル△2-2 大分(A)
L○1-0 浦和(A)
ル●2-3 C大阪(H)
L●1-3 鹿島(H)
L△0-0 湘南(H)
【通算対戦成績】
H 21試合・11勝5分 5敗
A 21試合・ 7勝2分12敗
計 42試合・18勝7分17敗
【直近対戦成績】
2021年11月27日 J1第37節 ●1-4(A)
2021年 5月 8日 J1第13節 ●0-2(H)
2021年 2月20日 スーパー杯 ●2-3(A)
2021年 1月 1日 天皇杯F ●0-1(A)
2020年11月25日 J1第29節 ●0-5(A)
【今節のみどころ】
前節は、浦和レッズに1-0と競り勝った。相手に退場者が出た直後に決勝点を奪っての勝利だったが、実力あるチームにゴールを許さず勝利した意義は大きい。
また、その決勝点はG大阪の今季連続得点を継続するものでもあった。顔ぶれを変えながらも、ルヴァンカップでもゴールを奪い続けており、攻撃的なサッカーを標榜する片野坂監督の戦術の浸透を感じさせる。
今節はパトリックの出場停止が明ける。浦和戦のような粘り強さと連続得点を継続できたなら、その先には王者討ちが待っている。