■畠中の「異変」を見逃さなかったドウグラス
ところが、24分に柏に同点ゴールが生まれる。
DFからのロングボールが風に乗って伸びて横浜FMのGK高丘陽平がキャッチしようとする。だが、高丘に対してFWの細谷真大がプレッシャーをかけたため、高丘はCBのエドゥアルドにパス。エドゥアルドはワンタッチで前方にフィードしようとしたが、これをマテウス・サヴィオがブロック。ボールを奪ったマテウス・サヴィオはゴール正面でフリーになっていた細谷にパス。細谷が同点ゴールを決めた。
細谷のプレッシャーがあったとはいえ、あまりに軽率なプレーだった。また、かつて柏でもプレーした経験のあるエドゥアルドは、この場面だけでなく何度もミスでボールを奪われていた。
エドゥアルドとともにCBでコンビを組んだのは畠中槙之輔だった。その畠中は30分に最初の警告を受ける。柏のツートップの一角ドウグラスとの空中戦だったが、場所は柏陣内。無理に止める必要などまったくない位置での無用のファウルだった。
畠中は腿あたりを傷めていた様子だったのだが、そんなイライラがプレーに現われたのだろうか?
そして、そのわずか5分後、ドウグラスのドリブルをラフなタックルで止めて、2枚目のカードをもらって退場してしまう。
おそらく、ドウグラスは畠中の“異変”を感じて、カードを引き出すためにわざと正面からドリブルを仕掛けたのだろう。ブラジル人ならそれくらいの駆け引きはしてくるはずだ。