■オランダで先鞭をつけた本田圭佑
少し前には、オランダの中小クラブがこうした役割を果たしていた。オランダでは、2001年から2005年にかけて小野伸二がこの国のビッグクラブのひとつであるフェイエノールトで活躍、UEFAカップ優勝に貢献した。しかし近年では、「欧州への足掛かり」としてこの国の中小クラブが使われることが多い。
先鞭をつけたのが本田圭佑だった。2008年1月に名古屋グランパスからVVVフェンロに移籍、いちどは2部に落ちたクラブを1部に引き上げる活躍を見せ、2010年1月にロシアの名門CSKAモスクワに移籍、UEFAチャンピオンズリーグなどでの活躍で2013年12月にイタリア・セリエAの強豪、欧州のビッグクラブのひとつであるACミランに移籍した。ただここではポジションを確保することができず、以後は世界各国のリーグを転々としている。
現在も、オランダ・リーグには、堂安律(PSVアイントホーフェン)、中山雄太(ズヴォレ)、菅原由勢(AZアルクマール)、前田直樹(ユトレヒト)などの選手たちがいるが、シントトロイデンを中心にしたベルギー・リーグには10数人の選手が在籍しており、ビッグリーグへのステップアップを虎視眈々(たんたん)と狙っている。
こうした「ビッグリーグへのスプリングボード」として最近急速に注目を集めているのがスコットランドのセルティックだ。