■選手たちを最大限に活かす方法は?

 3バックを敷く時期もあったものの、アンジェ・ポステコグルー監督がやって来てからは4-3-3をメインフォーメーションにしてきた。だが現在は、左ウィングにしっくりとはまる選手が出てこない。

 セルティックへと移籍した前田の代わりが、そうそう簡単に見つかるはずはない。生粋のウィンガーというわけではなかったが、異次元のスピードとタフネス、さらには守備力と、あらゆる形で相手チームの脅威になってきた。同じことができる選手を探す必要はないのだが、ここを得意とする選手がいないのだ。エウベル、仲川輝人、アンデルソン・ロペスと、右を本職とする選手ばかりだ。唯一チャンスととらえられるのは、樺山ではあるが…。

 もしかしたら、発想の転換もアリかもしれない。3バックの導入だ。

 前田同様、チアゴ・マルチンスと同じことができる選手はそうそういないが、急きょやってきたエドゥアルドには違う武器がある。左足での長短のパス能力だ。3バックの左に入れれば、右サイドへの大きな展開などが期待できる。右に岩田智輝を置くことでも、やはり新たな構築が可能になるだろう。サイドバックの位置取りが組み立てにおいて大きな特徴となってきた横浜FMだが、同じことを3バックの選手にさせることは不可能ではない。

 永戸や松原健らは、ウィング然とした働きをこなすのに問題はないはずだ。また、前線を2枚にすることは、現在のFWの人数を考えても適切に思えるのだが...。

 いずれにせよ、今季の横浜FMが新たな挑戦をしなければならないことは確かだ。チャレンジの先にしか、栄光は待っていない。

 

タスク:「リーグ優勝」
達成難度:★★★★★

PHOTO GALLERY ■【画像】4-3-3の継続かシステム変更か 最適解を求める横浜F・マリノスの2022年理想布陣
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