2022年のJリーグ開幕が迫ってきた。各チームは初戦に向けて仕上げに入っていこうとしている。
目標を達成するには、明確なゴールの設定と、そこに至る道筋の逆算が必要だ。開幕戦は確かに大事だが、リーグ戦の1試合に過ぎず、その後もチームの歩みを止めないことが肝要だ。
ぶれなく前進するために必要なJ1の各チームが追いかける「理想」と、そこにたどり着くための道のりを探る。
■主力選手たちが去った今オフ
2022年の横浜F・マリノスは、戦力ダウンの印象が強い。
扇原貴宏は横浜と同じ港町、神戸での新しい挑戦を決めた。前田大然は、ヨーロッパへと再挑戦。左サイドで主力を張ってきたティーラトンは、帰国を選んだ。プレシーズンのキャンプが始まってから、チアゴ・マルチンスの移籍という悲報が飛び込んできた。
だが、ショックに揺れている暇はない。昨季2位のチームが目指すべき目標は、ひとつしかないのだ。
チームを後にした選手は多いが、補強もしっかり施している。ティーラトンが抜けた左サイドバックには、永戸勝也と小池裕太を早々に獲得。前線と最終ラインにも、西村拓真とアンデルソン・ロペス、エドゥアルドを獲得している。藤田譲瑠チマはクラブの将来を明るく照らし得る可能性を秘める。
また、期待したいのが期限付き移籍から戻ってきた若手だ。吉尾海夏、樺山諒乃介、オビ・パウエル・オビンナと、若い時期に重要な経験を積んで帰ってきた。
ACLも戦う今季、多くの選手にチャンスが与えられると考えられる。ただし、求められるのは素材を十分に活かすことだ。