スコットランドの名門クラブが沸いている。セルティックで、日本人選手が大活躍しているのだ。
歓喜の声を上げているのは、地元のファンだけではない。現在所属する選手たちは、他の日本人選手、あるいは監督へ、ヨーロッパ入りの道を拓くかもしれない。セルティックが日本サッカーの未来を切り拓く可能性について、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■快勝で首位を守ったセルティック
2月2日の「オールドファーム」ダービーに勝利してスコッティッシュ・プレミアシップで首位に立ったセルティックは、同6日の第25節で4位に付けているマザーウェルと対戦。4対0のスコアで快勝して首位の座を守った。
そして、この試合では「オールドファーム」で2ゴールを叩き込んだ旗手怜央と日本代表での活動から戻ったばかりの前田大然が揃って先発出場。旗手は28分にリエル・アバダの先制ゴールをアシスト。前田は70分にダメ押しとなる4点目を決めて、ともにチームの勝利に貢献した。
旗手のアシストは、左サイドでフリーの状態になって低いクロスをゴール前に走り込むアバダに合わせたもの。相手ペナルティエリア手前の小さなスペースを見つけて入り込み、グレッグ・テイラーからのパスを引き出した動きが勝負を決めた。その後も、逆サイドのスペースを逃さずにパスを送り込むプレーで中盤を組み立てた旗手。スペースを利用するプレーは、さすがに川崎フロンターレ出身の選手らしいものだった。