■四半世紀前には生まれていた構想
この名称は、もちろん、「Belgium(ベルギー)」と「Netherlands(オランダ)」という国名からきている。この2国にルクセンブルクを合わせた「ベネルクス」という言葉を聞いたことがある人は多いと思うが、それと同じである。
「ベネリーガ」構想は、別に新しいものではない。四半世紀以上前、1990年代の半ばには、オランダのPSVアイントホーフェンのファンラーイ会長から提案されている。
1970年代から1980年代にかけて、両国のクラブは欧州で猛威を振るった。現在のUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)の前身である欧州チャンピオンズカップでは、1970年にフェイエノールトが優勝、翌年からはヨハン・クライフが牽引したアヤックスが3連覇を飾ってオランダ勢4連覇を成し遂げた。
さらに1988年にはPSVが優勝を飾っている。そしてベルギーのアンデルレヒトは1976年と1978年に欧州カップウィナーズカップで、1983年のUEFAカップで優勝を飾っている。だがその後は、イングランドやスペインのクラブに圧倒され、アヤックスが1995年のUEFAチャンピオンズリーグで優勝を飾ったのを最後に両国クラブが欧州の舞台で優勝することはなくなった。