■チャンスに変えた強豪校相手の大敗
――エリート街道ではありませんが、チャンスを逃さずステップアップしてきた印象です。そういう自覚はありますか。
「どちらかといったら勝負どころでは強いと思いますし、運もある方だと思います。高校の時、インターハイの予選で桐光学園に6点くらい取られて大敗したことがあります。当時の桐光学園は全国でも上位にいくほど強くて、メッチャ注目されていました。現在は北海道コンサドーレ札幌でプレーしている福森晃斗選手が桐光学園にいたんですが、フリーキックは全部入る、って噂になっていました。そんなチームだから、僕らと対戦した試合にも大学のスカウトがたくさん視察に来られていて、ボコボコにされたものの、僕が1点取ったんです。その試合を見てくれた何校かの大学からオファーをもらうことができました。まあ、スカウトが来ているということは全然知らなくて、僕はとにかく勝つ気満々でプレーしていただけなんですけどね」
――他にも転機になったと思う試合はありますか。
「いや、大学ではコツコツと結果を重ねていった、という感じです。ただ、関東2部リーグではありましたが、得点王とアシスト王を取れたのは大きかったかなと思います」
いとう・じゅんや
1993年3月9日、神奈川県生まれ。逗葉高校から神奈川大学へと進み、卒業後にヴァンフォーレ甲府へ加入。プロ入り2年目には柏レイソルに移籍し、翌2017年には日本代表に選出。現在はベルギーのヘンクでプレーし、日本代表でも主力としてプレー。
「自立心」「考える力」「個性」 3つのポイントを重視し、2021年7月に幕張で「サッカー小僧×輝ける人間を育てる」に取り組むエストレージャサッカースクールのアドバイザーも務める。
●エストレージャサッカースクールHP