■「自分を必要としてくれるクラブなら、カテゴリーは問わない」
現実的なチョイスと言えるだろう。
カズこと三浦知良(54)が、横浜FCから鈴鹿ポイントゲッターズへ期限付き移籍する。J2からJ4相当のJFLへの移籍だ。
昨年末に横浜FCを離れるとの意思を示してから、実に8クラブによる争奪戦が繰り広げられてきた。J2のFC琉球、JFLの鈴鹿ポイントゲッターズ、FC大阪、高知ユナイテッドFC、関西1部リーグのおこしやす京都、関東1部リーグに昇格したばかりの南葛SC、それにアルビレックス新潟シンガポールが獲得に名乗り出た。所属元の横浜FCも、もちろん契約更新のオファーを出していた。
カズ自身は移籍先を選ぶ基準について、「近い目標」をあげていた。
「シーズンで上位に入ればJ3に上がれるとか、JFLに上がれるとか、優勝できるとか、近くにチームの目標があるのがいいですね。自分がプレーして、クラブの目標に関われるところがいいと思っています。そこに貢献できることが重要ですね」
オファーが届いたどのクラブにも、ひとつ上のカテゴリーへ昇格するという「近い目標」がある。あとは「自分が情熱を持ってプレーできるか」を判断材料とし、兄の三浦泰年が監督兼ゼネラルマネージャーを担う鈴鹿に辿り着いたのだった。
これまで去就について問われるたびに、カズは「自分を必要としてくれるクラブなら、カテゴリーは問わない」と話してきた。昨シーズンは4位でJ3昇格を逃した鈴鹿でプレーすることにも、しっかりとしたモチベーションを見出せるのだろう。