■新年早々に鈴木優磨が復帰の朗報も

 さらには、新年早々にビッグニュースが飛び込んできた。アカデミー育ちの鈴木優磨の電撃復帰だ。

 ベルギーで結果を残し、昨夏には欧州内での移籍が噂されていたが、実現には至らなかった。脂の乗った時期に、古巣にタイトルを取り戻すため戻ってきた。

 ヴァイラー監督にとっても、選択肢を大きく広げる存在だ。現状のFW陣では上田綺世が一番手だろうが、その序列に大きな刺激を与え得る。1トップの座を争う存在になるかもしれないし、鹿島伝統の4-4-2の2トップを鈴木と上田が形成するかもしれない。上田とエヴェラウドの2トップは、奏功しなかった。もしも新生2トップが誕生すれば、鹿島の強烈な起爆剤になる可能性は十分にある。

 最終ラインでは、犬飼智也浦和レッズへと移籍。生え抜きの町田浩樹もベルギーへの移籍が濃厚と報じられている。2021年シーズンの主力CBコンビが入れ替わることになりそうだが、すでにキム・ミンテを獲得。2021年途中に加入した名古屋グランパスにもすぐさま馴染んで力を発揮していたように、切り替えが進む鹿島にはうってつけの新戦力だろう。

 キム・ミンテとCBコンビを組むのは、関川郁万か。鹿島ではこれまでも、昌子源植田直通といったCBが海を越えて羽ばたくたび、新たな力が台頭してきた。22歳になるシーズンに、関川にも「その時」がやって来たということだろう。

 伝統を受け継ぐのも、簡単なことではない。一方で、変化に挑むのも大変な作業だ。どちらにも共通するのは、「チャレンジ」であること。そう考えれば、勝負の2022年に挑む鹿島の下地はできている。

(3)へ続く
PHOTO GALLERY ■【画像】最速予想! 2022年の鹿島アントラーズのスタメン
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