■正しい競争原理が持ち込まれた

 序盤3試合で大きく出遅れたことで、森保監督はシステムに手を加え、選手の序列にもメスを入れた。監督就任当初からのテーマだった世代交代も、オーストラリア戦をきっかけに進んだ。

 11月の2試合では旗手、前田大然上田綺世らが起用されなかった。FWの底上げに関する認識については、森保監督となおも控え目な印象を与える。

 それでも、正しい競争原理が持ち込まれているのは間違いない。田中や守田が先発に定着し、中山が途中交代で使われていることは、経験豊富な選手の刺激になっているだろう。シュトゥットガルトの伊藤洋輝のように、未招集だが興味深いタレントもいる。

 海外組が多いなかで最終予選は、マネジメントが難しい。ホームゲームのメリットを、生かし切れないこともある。残り4試合も難しい試合が続くのは確実だが、保有戦力に不足はない。どのポジションにもふたり以上の選択肢がある。

 あとは、森保監督が戦力を有効活用できるか。プレッシャーがこれまでよりも高まっていくなかで、指揮官のマネジメントが重要度を増していく。

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