■実績重視から実効性のあるチョイスへ
21年最後の連戦となる11月のベトナム戦とオマーン戦へ向けて、森保監督は28人の選手を招集した。久保建英は10月に続いて招集外となったものの、東京五輪世代が10人にのぼった。
11月11日のベトナム戦は、4-3-3で臨んだ。コンディションが万全でない酒井に代わって、山根視来が右サイドバックに入った。同じように酒井宏樹が不在だった9月の中国戦では、室屋成が先発している。過去の実績なら室屋が上回るはずだが、山根は川崎Fで4-3-3に馴染んでいる。インサイドハーフに川崎F出身の田中碧と守田英正がいることも、27歳の右サイドバックの先発出場の理由になったはずだ。実績重視の手堅い選手選考から、より実効的なチョイスに変わった、と言うことができただろう。
この試合では最終予選で初めて交代枠を使い切った。5枚目の交代は守田で、直前に警告を受けている。累積2枚目で次節は出場停止となるため、次のオマーン戦に備えて控えメンバーにプレータイムを与えた、と考えることはできた。
4試合連続の途中交代となる長友佑都は、これまででもっとも早いタイミングでベンチに退いている。代わって出場した中山雄太は3試合連続の出場となり、これまでで最長の出場時間を得た。これがオマーン戦の布石となる。