毎年恒例の元日の天皇杯決勝は前倒しで行われたが、年をまたいでJリーグの動きは進行している。チームはオフに入ろうとも新シーズンへ向けてチーム編成を続けているのだ。
来たる2022年シーズンは、どのような1年になるのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が、いろいろなことが起きた2021年を糧として振り返りつつ、2022年のJ1の行方を占う。
■試合の中で安定感に欠ける浦和
――浦和レッズはどうですか。
大住「試合の中で安定感がないんだよね。すごく良いと思ったら、20分を過ぎたらしぼんでいくことがある」
後藤「天皇杯決勝がそうだったよね。しっかりチャンスつくっていて点も取ったから、このまま1-0や2-0で終わるかなと思ったら、前半の終盤からペースダウンしちゃった」
大住「全然ボールを取れなくなったものね」
後藤「チームとしてこれが絶対だというのがないのか、試合ごとにやることが違うし、リカルド・ロドリゲス監督は選手を動かし過ぎる」
大住「やっていることはいつも同じなんだけど、選手によって強度が変わっちゃうんだよね。走る量は少ないし、スプリントの回数も少ない。だけど、よく言う立ち位置はすごく良い。だから運動量が少なくてもなんとか進めちゃうけど、強度が落ちると、その良さが全然役に立たなくなってしまう。個々の弱さがもろに出てしまって、天皇杯の決勝でもボールを取りにいっては抜かれて、という連続だった」