■ロシアの「赤の広場」にて
最近では、2018年のロシア・ワールドカップの時、食堂にスマホを忘れてきてしまった時のことをよく覚えています。
モスクワの中心、「赤の広場」のそばに「グム」という百貨店があります。「GUM」。もともとは、「国営百貨店」の頭文字でしたが、今は完全に民営化されています。細長い建物はガラスの天井の下の大きな吹き抜けになっていて、両サイドと中央に様々な商店が軒を連ねています。
そのグムの3階に「ストロヴァーヤ57」という食堂があるというので行ってみたのです。決勝戦前日の7月14日のことでした。
コンセプトは、1960年代のソ連時代の食堂だそうです。外国人には物珍しく、ロシアの老人たちにとってはノスタルジックで、そして、ロシアの若者たちにとってはレトロ感覚満点の食堂なので大繁盛。まるで、それこそソ連時代の商店のように廊下までの長い行列ができていました。