■弱体化したバルセロナ
バイエルンがしっかり教えてくれたように、今のバルセロナに欧州トップレベルで戦う力はない。ヨーロッパリーグでも、クラブの名前が先行こそするものの、優勝候補にはならないだろう。
リオネル・メッシの不在を嘆き、かつての栄光にすがりながらバルセロナらしさを犠牲にしてずるずる勝ち残るよりも、この敗退は代謝を促す良い機会になるだろう。いや、そういう機会にしなければならない。これでチームがここ数年のその場しのぎではなく正真正銘の生まれ変わりを果たせなければ、バルセロナというクラブの未来はない。
有望なカンテラーノや台頭した若手の流出が当たり前の時代になっているのは気がかりだが、ペドリやアンス・ファティというタレントはいる。ガビやニコ・ゴンザレスが出番を増やしつつあり、アラウホやオスカル・ミンゲサ、リキ・プッチらも、様々なしわ寄せがある今はまだ頼りない部分もあるが、実際はまだまだ成長途中の選手だ。
地に足がついたクラブになれば、彼らも自分たちが穴埋めではなく主役であることを知り急成長を果たせるだろう。
果たしてバルセロナというクラブは、欧州トップレベルを戦う力を失ったことを受け入れることができるだろうか。クレは既に理解している。クラブがそれを受け入れることができれば、新たな時代の扉が開かれる。
■試合結果
バイエルン・ミュンヘン 3-0 FCバルセロナ
■得点
34分 トーマス・ミュラー(バイエルン)
43分 リロイ・サネ(バイエルン)
62分 ジャマル・ムシアラ(バイエルン)