【チャンピオンズリーグ分析】バルサ屈辱の「CLグループステージ敗退」は20年におよんだ「バルサ時代」への明確なピリオド【バイエルン・ミュンヘン対バルセロナ】(2)の画像
トーマス・ミュラーほかバイエルン攻撃陣の前ににバルセロナは崩壊 写真:ロイター/アフロ

UEFAチャンピオンズリーグ グループE第6節 バイエルン・ミュンヘンvsFCバルセロナ 2021年12月8日(日本時間29:00キックオフ)】

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 43分にサネの豪快なミドルが突き刺さり2点差となって迎えた後半、バルセロナは逆転のための3点を目指すものの、バイエルン守備陣を慌てさせることすらできない。

 結局、62分にはアラウホとデイビスのマッチアップでデイビスが上回り3点目。シャビ・エルナンデス監督が用意した策は、それによる歪みを突かれるだけでなく、真正面からも破られた。

 まさに、今のバルセロナには工夫でも正面からのぶつかり合いでも欧州最高峰の舞台を戦う力がないことを思い知らせるかのようなバイエルンのこのゴールによって、試合もバルセロナの運命も決した。

 ベンフィカは前半のうちにきっちりと2点を決め勝利。3位になったバルセロナはヨーロッパリーグに回ることになった。

 バルセロナのチャンピオンズリーグのグループステージ敗退は2000-01シーズン以来、ヨーロッパリーグ(当時はUEFAカップ)での戦いは、前年のリーグ戦でチャンピオンズリーグ出場権を得られなかった2003-04シーズン以来だ。

 当時を振り返ってみると、それは変革の時を意味していた。

 最もわかりやすいのは、選手としてのペップ・グアルディオラがチームを去り(2001年)、アンドレス・イニエスタがトップチームデビュー(2002年)を果たしたのがこのタイミングだということだ。リバウドがチームを去ったのも2002年だ。

 チャビ(1998年〜)やカルレス・プジョル(1999年〜)が主力となり、ロナウジーニョ(2003年〜)やサミュエル・エトー(2004年〜)らの加入、そしてリオネル・メッシ(2004年〜)の登場と、チームは新時代を迎えた。

 それから約20年も欧州トップレベルの力を持てたことは驚異的だが、今まさに再び時代を進めなければならないタイミングが訪れたことがとうとう結果で示された。

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