2019年に掲げた「3年計画」も、2年目の終盤に入った。3年目の目標である「リーグ優勝」に向けて、浦和レッズは変革期を迎えている。
去年、徳島ヴォルティスをJ1昇格に導いたリカルド・ロドリゲス監督を迎えて始動した今シーズン。浦和は開幕してからしばらくは勝ち切れない試合が続いたが、連続ゴールを記録したFWキャスパー・ユンカーが5月に加入したのを機に、徐々に勝ち点を積み上げていった。
この夏には大型補強を行い、日本代表のDF酒井宏樹をはじめ、MF江坂任、DFアレクサンダー・ショルツなどが加わった。リーグ戦の中断明けから公式戦では10試合連続の無敗を記録し、リーグ戦の順位を上げながら、カップ戦でも躍進。しかし、上位チームとの直接対決で敗れるなど、重要な試合を落とし、10月や11月は戦績が安定しなかった。ルヴァンカップは準決勝で敗退。リーグ戦も来季のACL出場権が自動的に与えられる3位以内でのフィニッシュを目指したが、前節までに5位以下が確定してしまった。
また、最近ではユンカーをはじめ、主力選手の負傷やコンディション不良が続いていることも懸念材料だ。さらに、長年、チームに在籍したMF阿部勇樹の現役引退、DF槙野智章とDF宇賀神友弥の契約満了が相次いで発表されるなど、選手とスタッフを合わせて、すでに9人が今シーズン限りで退団することになった。ここへ来て一気に世代交代が加速している。
浦和にはリーグ最終節の翌週に行われる天皇杯も残されている。来年はリーグ優勝を目標に掲げているだけに、天皇杯を獲得してシーズンを締めくくり、手応えを十分にして来季のスタートダッシュを切りたいところだ。
直近の2試合では、従来の4-2-3-1の布陣から、4-3-3にシステムを変更して臨んでいる浦和だが、リカルド監督の構想では、どのようなスタメンやフォーメーションを理想としているのか。今後の展望を考察してみる。