■“6ポイントゲーム”の勝率は10%

 一からチームを作ることになった仙台は、予想通り苦戦した。初勝利は11戦目まで待たなければいけなかったし、残留争いの直接対決でことごとく勝てなかった。終盤に残留を争った清水、徳島、湘南、大分、横浜FCの5チームとの対戦で得た白星は1つだけ。引き分けも2つだけだ。残り7試合は敗戦で、いわゆる“6ポイントゲーム”の勝率は10%である。

 強靭な精神力を持つ手倉森監督も試行錯誤を繰り返したが、一度壊れたチームを立て直すのは至難の業だった。守備の形をシーズン中に複数回変更した。しかし、選手の気持ちと戦術が最後までかみ合うことはなかった。

 湘南戦を終えた仙台の成績は、5勝12分19敗。そればかりか、大一番とうたわれた湘南との直接対決で、なす術なく敗れた。とはいえ、この試合で負けたから降格したわけではない。結果論かもしれないが、チームが壊れる“前兆”は2019年1月4日にあったのかもしれない。

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