■勝敗を分けたセットプレー
こうしたI神戸の攻勢を、浦和Lのセンターバック・コンビが跳ね返す展開が続いていたが、次第にI神戸の優勢ははっきりしてきていた。そして、39分には田中が右サイドで突破を試み、南萌華がCKに逃げた。I神戸のプレースキックはすべて中島が蹴るが、この右CKでは中島はファーサイドに大きなボールを入れた。そして、DF(右のストッパー)の竹重杏歌理がこのボールを折り返し、最後は混戦の中から同じくDF(左のストッパー)の西川彩華が決めてI神戸が先制。さらに、I神戸は追加点こそ奪えなかったが、前半終了までチャンスを作り続けていた。
すると、後半の立ち上がりにI神戸は貴重な追加点をゲットした。中盤の深いところから蹴った中島のFKに、先制の場面でもCKに合わせていた竹重が飛び込んで強烈なヘディングを叩き込んだ。I神戸は、後半の立ち上がりに追加点という完璧な試合運びを見せたのである。
その後は、浦和Lが積極的にメンバー交代を含めて戦術も変更して得点を目指したが、I神戸の守備組織は最後まで崩されることはなく、そのまま2対0のスコアでI神戸が完勝した。