今年、日本で新たなプロ・リーグが開幕した。日本初の女子プロ・サッカー、「WEリーグ」である。
新リーグはすでにシーズン3分の1ほどを終えている。首位のINAC神戸レオネッサと強豪・三菱重工浦和レッズレディースの対戦から、WEリーグの魅力と課題が浮き上がってきた。
■晴天に恵まれた観戦にも絶好のゲーム
この夏に開幕した日本初の女子のプロ・サッカーリーグ「WEリーグ」も、11月7日に第8節までが終了した。
この日は、第7節終了時点で5戦全勝で首位に立っているINAC神戸レオネッサが、優勝候補の一角である三菱重工浦和レッズレディースと対戦した。今シーズンの優勝を占う重要な戦いだ(WEリーグは参加チーム数が奇数の11なので、消化ゲーム数にはバラつきがある)。
浦和Lは開幕節でかつての絶対女王である日テレ・東京ヴェルディベレーザを破ってから勝利を重ねていたが、第6節のホームゲームでサンフレッチェ広島レジーナにまさかの敗戦を喫し、第7節でもジェフユナイテッド市原・千葉レディースにも敗れて連敗。順位も4位に落としていた。だが、浦和Lは昨シーズンのなでしこリーグの覇者でもあり、実力的に今シーズンも優勝を狙えるチームであるのは間違いない。
晴天に恵まれた浦和駒場スタジアムは、気温も21度を超える絶好のコンディション。浦和L対I神戸の試合は技術的な水準も高く、90分間にわたって攻守が入れ替わる好ゲームだった。僕は、WEリーグの全試合をチェックしているわけではもちろんないが、おそらくWEリーグ開幕以来のベストゲームだったのではないだろうか。