■浦和LとI神戸のつばぜり合い
浦和Lは、開幕当初はFWでプレーしていたベテランの安藤梢がボランチに入って、“替えのきかないボランチ”の柴田華絵とともに中盤を形成。安定感のあるプレーを見せていた。そして、FWとしては国内の試合では絶対的存在感を発揮する菅澤優衣香をトップに置き、19歳の島田芽依がシャドー的ポジションを取る。そして、このI神戸戦では島田がうまいポジション取りでパスを引き出し、うまく前を向いて攻撃に絡んでいた。また、右サイドハーフの塩越柚歩と左の猶本光が中に絞って攻撃をサポートし、右サイドバックの清家貴子と左サイドバックの佐々木繭が攻撃参加する。
こうして、前半の立ち上がりは攻撃的なサッカーを目指して浦和Lが攻撃を仕掛ける展開が続いた。
しかし、I神戸の守備は非常によく組織されていた。
三宅史織を中央に置いたスリーバックの前に、中島依美と伊藤美紀が位置して、両ウィングバックを含めたこのラインでのスクリーンが効いており、最終ラインは常に余裕を持って、前を向いてプレーできていたのだ。
守備で主導権を取れたI神戸は、次第に最終ラインが押し上げて中盤をコンパクトにして浦和Lのパスを分断。前半の途中から、浦和Lは相手ゴール前までボールを運ぶことが難しくなり、後方でボールを回す時間が多くなってしまった。