【J1分析】「VARでのレッド」に選手が猛抗議する理由【湘南ベルマーレ対サンフレッチェ広島】「退場の場面で両チームが見せたプロらしさ」(2)の画像
高山啓義主審に抗議する広島の選手たち 撮影:原壮史
湘南ベルマーレ対サンフレッチェ広島 20211107

【明治安田J1リーグ 第35節 湘南ベルマーレvsサンフレッチェ広島 2021年11月7日 15:03キックオフ】

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 もちろん、冒頭の広島サポーター同様、彼らもこれがレッドカードであるということは当然わかっている。映像チェックを経た判定が覆るわけがないということも当然わかっている。高山主審が抗議に対して丁寧な説明をし、ついにレッドカードが出されると、柴崎は大人しくピッチを去り、選手たちはベンチが判断したこの先の戦い方を確認しながら再開に向けて散っていった。

ビジョンの映像を見る荒木隼人ら 湘南ベルマーレ対サンフレッチェ広島(20211107)撮影/原壮史

 猛抗議を見せたのは、試合再開までの時間を稼ぐためだ。ベンチが選手交代をする時間をとれるように、そして、今後の戦い方を整理する時間をとれるように。誰が指示を出すわけでもなく自然にそういうことができる。湘南ベンチの素早さに続き、この巧さもまたプロらしい光景だった。

 たっぷりと時間をかけたことで、広島の選手たちは明確な戦い方を持って試合の再開を迎えることができた。3-4-2-1の2でプレーしていた柴崎が退場したことによる選手交代はなく、3-4でしっかり守ってエゼキエルとジュニオール・サントスの助っ人コンビに攻撃を託す、というやり方を採った。

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