■バルベルデも「犠牲」に

 近年では、エルネスト・バルベルデ監督が、この問題の”犠牲”になった。2017年夏のネイマールパリ・サンジェルマンへの移籍を受け、バルベルデは4-4-2を基本布陣にした。指揮官としては、ワールドクラスのプレーヤーが不在になったためにシステムチェンジという苦渋の決断をしたのだが、そのスタイルは最後までバルセロニスタの心をつかむに至らなかった。

 クーマンもバルベルデと同様に「ポゼッション」と「4-3-3」の問題を解決できなかった。クラブに、ファンに求められるものを披露できず、なおかつ結果に見放された。

 クラブの哲学を理解し、活用した上で、結果を手に入れる。簡単なミッションではないが、だからこそシャビへの期待は高まる。ついに、生え抜きの天才に白羽の矢が立つこととなったのだ。

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