■リカルド監督「酒井は攻撃でも守備でも貢献してくれている」
酒井は今夏にフランスのマルセイユから浦和に移籍してきた。東京オリンピックを戦ったあと、チームに合流すると、その直後からスタメンに定着し、瞬く間に浦和の主力選手に昇りつめた。今節のようなゴールに絡む動きやサイドアタックの場面では欠かせない存在になっている。
無論、守備においても安定感を発揮し、リカルド監督も信頼を寄せているようだ。「守備では、高さも強さもある選手なので、セットプレーで守りの堅さをチームに与えてくれている。もちろん、どの選手も改善すべき点はあるが、前に強く行くところは彼の特長だと思う」と、指揮官は酒井の守備面での貢献についても触れた。
今節はセットプレーから失点こそしたものの、川崎という強力な攻撃力を誇る相手に対し、失点前も失点してからも集中して守れている時間は多かった。酒井のような攻守のバランスを保てる選手が最終ラインにいることで、全員で連動して守備ができている印象だ。
勝ち点1で望みを繋いだ浦和は、同じく3位フィニッシュを狙う鹿島アントラーズと中3日で対戦する。今節、鹿島は広島と対戦し、4-1で勝利。勝ち点を59に伸ばし、浦和とは同じ勝ち点となったが、得失点差で浦和を追い越し、5位に浮上した。来季のACL出場権を獲得するためには、是が非でも勝ち点3を手にしなければならない。川崎戦で得た一定の手応えと自信を胸に、浦和は勝ち進むことができるか。シーズン終盤まで厳しい戦いが続く。
■試合結果
川崎フロンターレ 1―1 浦和レッズ
■得点
33分 ジェジエウ(川崎フロンターレ)
89分 酒井宏樹(浦和レッズ)